ノルマンディーのリネン畑より

リネン(麻)の花 一年草で6月に約一週間だけ薄紫の花を咲かせます

フランス北部のノルマンディー地方ヨーロッパリネン(麻)の最大の産地です

フランス&ベルギーはリネンの栽培が盛んで、中でもノルマンディー地方はいわゆるリネンベルト地帯といわれます。 ベルギー&フランスにおけるリネン栽培は7万5千ヘクタールに達し( ちなみに東京23区の広さは6万2千ヘクタール)、特にノルマンディーでは600件の農家が1万ヘクタール(ちなみに東京ドーム2138個分)の農場でリネン栽培を行っています。
リネンは同じ土地で翌年の栽培がきません。小麦やトウモロコシ等、他の農作物と5年周期の輪作で栽培します。つまり今年のリネン畑 は同じ畑で6年後の栽培となるんです。 またリネン栽培には化学薬品を必要としない、オ ーガニック栽培です。

リネンの栽培は3~4月に種蒔き、 6月に花の季節を迎えます。 開花の時期は1週間と短く、朝咲く花は1日で散ってしまいます。日本ではあまり馴染みのないリネンの花は薄紫の小さな花を咲かせます。

7月に実をつけたリネンは根から抜き取られ、1~2ヶ月の間をその畑でそのまま横たえられます。雨や太陽の光の自然の中で熟成されたリネンは種子(種子から亜麻仁油が採れる)を取り除かれ、9月下旬の最も天候の良い時期に3~4日で一気にロール状にして収穫されます。 リネンは80~100cm程度の茎から外側のファイバーと内側のストローに分別されます。 ファイバーは糸からテキスタイル、グラスファイバー、紙に加工され、ストローは馬の寝床や建造物の内壁に使用します。

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リネン精製工場フランス Terre de Lin社

Terre de Lin のリネン精製工場はノルマンディー地方で6つある工場の中で最も大きいとされています。
ここでは収穫されたリネン草を精製しリネンフラックスを紡績会社に送るまでの工程をしています。
またリネン草の品種改良の研究でリネン農家に栽培指導等もおこなっています。

採取されたリネンはまず原料庫で1~3年間ストッ クされます。

第1段階(ファイバーの抽出)

リネンとリネンをこすりあわせ、また砕いてストローと短いファイバーを落とします。この作業には多くの工場がプラスチックの刃を使用することが多いのですがTerre de Linではリネン同士の摩擦による抽出にこだわっています。 長いファイバーのみがフラックスと呼ばれ次の段階へオートマチックに運ばれます。 途中で落とされた Tow と呼ばれるショートファイバーはマットレスの中わた素材として使用されます。これには多少のストローも混入します。

第2段階(ソーティング)

職人の目視で手作業により同じクオリティー にソーティングしていきます。ソーティングの基準は主に色。 良いフラックスはシルバーに近い亜麻色、ソフト で強い。黄色味がかったフラックスは硬く弱い。 ソーティングされたフラックは1ロール100kgでまとめられます。

第3段階(カーディング)

100kgのフラックスロールを開梱し、カート機械にかけ、フラックスをほどいて櫛入れをしていきます。 密度の荒い太くて長い針から順々に密度の濃い細くて細かい針へとフラックスは進み、重ねられて約1kmの長さのファイバーに加工されます。

品質検査

ここでの検査は2項目、
① 加工されたフラックの強さを検査する
② 繊維の細さを検査する
フシ等がなく繊維が一定で 細い方が高級なリネンと定義。 受注状況により最大10段階のグレードに選別することができます。

品種改良研究所

10年かけて品種改良。 花びらをとって雌蕊と雄蕊をマーキング…できた種子を栽培します。 DNA確認で品種改良をすると通常のマーキングより数年早く品種改良できるといいます。もちろん遺伝子の組み換えはありません。

試験農場

品種改良された種子で試験栽培がおこなわれています。
品種改良の目的は
① 強く風等で倒れない
② 丈の長い品種を作り出す
品種改良された種子で1種1列8万本の試験栽培、出来の良いものを面積の広い試験畑で再度栽培します。

リネンフラックスからリネン製品までリトアニアSiulas社

Siulas社はリトアニアの最北部の町Birzaiで1928年にリトアニア最古のリネン生地 工場としてスタートしました。工場は旧公爵家の建物 で裏の敷地では鹿狩りができたといいます。ノルマンディー地方で採れたフラックスを糸に加工し生地を織り、縫製部門で製品まで製造する一元工場です。
工場で織られた生地はマスター・オブ・リネンの称号を持ちます。

フランス・ベルギーから入荷したフラックスはまず人の手でほぐされ、短いファイバーを 落としながら長い繊維状になるように重ねていきます。この工程は Terre de Lin の第3段階と同じものです。

繊維状のリネンフラックはコアに巻かれ製糸工程へ
ファイバーは段階ごとに細くなり、撚って糸に仕上げていきます
できあがった糸は窯で染色
大きなコアに経糸
織機で生地を仕上げていきます

Siulas 社では漂白をしないナチュラル(亜麻色)と白のほか150色超の糸を多種多様の織り方でリネン素材の服地素材やインテリアファブリックをはじめ様々な用途の生地 を製造しています。
生地幅は150cm、180cmから280cmまで。 生地重量は87g/㎡から375g/㎡。


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