今回の新型コロナウィルスで最も注目されたのがマスク…ドラッグストアを何件もまわっても、まったく手に入らない…そんな状況が長く続きました。
そうこうしているうちに自分でつくったり、ミシンに心得のある人は商品化したり、街はいろいろなデザインのマスクが見られます。
さて、普通に使い捨てマスクを使ってた頃、このマスク本体の布地が何かを気にした人は少なかったと思います。
マスクの生地は「不織布」という生地(布)です。(ふしょくふ)と読みます。
生地といえば、
平織、サテンとかツイルというような「織物」と、
ニット、ジャージー、レース、トリコットというような「編み物」
が馴染み深いですが、
「不織布」も多くの生活用品で使われています。
マスク、オムツ、ウエットティッシュ、生理用品などの衛生用品
紅茶等のティーバッグ、水切りシート、換気扇フィルター、収納袋などの家庭用品
スーツカバー、衣料品芯地、肩パッドなどの衣料品
私たち寝具、家具の業界では、
布団を買ったときの外装袋(ビニールと生地でできている生地の部分)、
カーペットの基布、
また布団の中の詰めものが出てこないように表生地に裏打ちすることがあります。
さらに産業界では自動車、農業、建築関係 etc…多くの分野で多くの種類の不織布が使われています。
「織物」、「編み物」そして「不織布」は同じ布生地であっても、つくられ方がまったく異なります。
1.織物
糸を縦と横で直角に組み合わせてつくられた布地のことをいいます。
織物をつくる織機で、多数の経糸(たていと)を張り、緯糸(よこいと)を経糸の間に通していきます。緯糸の通し方や素材、太さによって風合いが変わってきます。基本的に伸縮性はありません。
2.編み物
ウールのセーター等を編む要領で糸をループ状にしてひっかけ、目(網目)をつくってつくられた布地のことをいいます。
網目方向に伸縮性があります。
3.不織布
漢字の字の通り、織らない布です。
細かい繊維を不規則に絡ませたり、接着したり、熱で圧着してつくられた布地のことをいいます。基本的には伸縮性はありません。
「不織布」は化学繊維が発達した1950年代以降から多く普及した、新しい布地です。
薄くて軽い、さらに丈夫な布地として注目されています。
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