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羽毛布団のいろはの”い” 羽毛布団のホントのはなし

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羽毛布団のいろはの“い” 羽毛布団のホントのはなし
Shaer
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なぜみんな羽毛布団を使うのか?

とにかく軽くてあったかい

多くの日本人はアレルギーとか何らかの理由がなければ掛け布団として羽毛布団を使っています。また新たに購入する選択肢も圧倒的に羽毛布団のようです。
それは羽毛布団はふっくら軽くてあったかいから。
数十年前の綿わたの掛け布団はワタの量だけで3kg~でしたが、羽毛布団はその半分以下…この軽さを覚えたら、もう昔には戻れません。

とにかく長持ち

羽毛布団は一度買うとほんとに長い間使えます。
敷き布団と違って体圧がかかることもないので、布団の上で飛んだり跳ねたりしなければ、そうそう壊れるものではありません。
一度買うと普通に10年、使用状況によっては15年~20年使えることもあります。

とにかくお手入れ超簡単

羽毛布団のお手入れは基本的に部屋に広げておけばOK!
カバーのお洗濯時に陰干ししたり…ときには日干しするとふっくらあったかくなります。それ以上のお手入れは必要ありません。
夏の使用しない季節は小さくたたんでシーツ等の通気性のいい生地で包めば簡単に収納できます。

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いいダウンのおはなし

デパートでも近くの布団屋さんでもテレビ通販でも、羽毛布団の最初の説明は中に入っているダウンのはなしです。○○産とか契約農場とかマザーグース(?)とか…
その中身の秘密を探ってみましょう

羽毛布団は家禽の水鳥(グースまたはダック)の羽毛でつくられます

グースとダック

どちらも家禽の(飼育されている)水鳥ですが、グース(ガチョウ)とダック(アヒル)ではまず鳥の種類が違います。
グースの方が体長が大きい(グース4~10kg / ダック3~5kg)ので、採れるダウンもグースの方が大きいものが採れます 。

グースはおもに穀物・植物を好んで食べます。比べてダックは雑食性が高く、昆虫も食べます。だから、ダックの方が臭いが強い、、と言われます。

また現在では生きている鳥からダウンを採ることはできません。人が食用として出荷するときやブリーディングを終えた鳥を、家畜の餌等用に加工されるときにのみ、羽毛布団用のダウンは採ることができます。

羽毛の種類はダウンとフェザーとファイバー

どちらも家禽の(飼育されている)水鳥ですが、グース(ガチョウ)とダック(アヒル)ではまず鳥の種類が違います。
グースの方が体長が大きい(グース4~10kg / ダック3~5kg)ので、採れるダウンもグースの方が大きいものが採れます 。

グースはおもに穀物・植物を好んで食べます。比べてダックは雑食性が高く、昆虫も食べます。だから、ダックの方が臭いが強い、、と言われます。

また現在では生きている鳥からダウンを採ることはできません。人が食用として出荷するときやブリーディングを終えた鳥を、家畜の餌等用に加工されるときにのみ、羽毛布団用のダウンは採ることができます。

たんぽぽの綿毛のようなダウンボール

タンポポの綿毛のような形状がボールに見えるところからダウンボールといいます。このダウンボールの大きさと羽枝(うし)の密度が、いいダウンの最大のポイントとなります。
大きく高密度のダウンボールはより多くの空気を保つことができるので、羽毛布団を少ない重量で大きく膨らませることができます
たとえば…同じふくらみの羽毛布団で1.3kg入りと1.0kg入りがあった場合、1.0kgの方が大きなダウンボールが入っている高品質な羽毛布団と見分けられます。

同じグラム数でもダウンボールの大きさでかさ高が変わる

日本ではダウンパワー、ヨーロッパではかさ高・フィルパワー

日本の寝具業界では現在、ダウンパワー(DP)の数値で羽毛の膨らみを表現します。ヨーロッパではかさ高(cm)またはフィルパワーです。
どの表記でも数値の大きい方がより大きく膨らんでいることを表します。羽毛布団の品質を比べる上では最も大きな手掛かりとなる数値です。

いいダウンは幅跳び競争で決まる??

各農場で採取された羽毛原毛は精製工場へ運ばれます。
この時点での羽毛は採れたまんまの状態です。
ダウン率は30%前後(フェザー他が70%)くらいしかありません。マザーグースといわれるものでも同様で、原料の袋の中には大きいダウンから小さいダウン、フェザーやゴミ(夾雑物)も含まれています。
これをつぎの手順で精製していきます。

羽毛の精製

  1. (洗浄)原料倉庫から洗浄機へ。大きな洗濯機で洗われます
  2. (乾燥・除塵)洗浄終了後に乾燥機で乾燥&ゴミを落とす
  3. (選別)チャンバーと呼ばれる選別機で、”幅跳び競争~” 遠くに富んだダウンから優良とする(例えばSランク・Aランク・B・C・・・・)
羽毛選別機チャンバーのしくみ

アイダーダウンを除くすべての羽毛原毛はこの工程で選別されます。
同じ原毛からいくつものランクにできあがります 。
つまり、ポーランド産でも、マザーグースでも、中国産であったとしても、SランクがあればDランクもあります。

決して忘れてはいけない…側生地とキルトのおはなし

羽毛布団で使う生地はほとんど通気性がありません

羽毛布団で使用する生地は一般的に綿または絹の天然素材を使用します。
最近、大手寝具メーカーでは羽毛布団の総重量を軽くしたり、よりやわらかい生地にするためにポリエステル素材を使用することも多くなってきました。

羽毛布団は中の羽毛(主にファイバー)が外に吹き出さないようにダウンプルーフ加工という目つぶし加工をします。そのため羽毛布団自体にはほとんど通気性がありません

ただし、綿や絹の天然素材には繊維自体に吸湿・発散性がありますので、全くないポリエステル生地に比べて圧倒的に寝床内(布団の中)のムレ感を軽減することができます。

生地の織り方と生地の重さ

日本の大手寝具メーカーのほとんどはサテン織りで光沢のある綺麗な(?)絵柄物羽毛布団です。またソフト加工で柔らかくしなやかに仕上げます。その分、糸を多く使うので重くなります。

ヨーロッパ製の多くの羽毛布団の生地は綿平織のバチスト(1㎡100g以下)生地です。軽くて強く、その気になれば洗濯だってできます。いい生地ほど最初のうちは紙のようなパリパリ感があります。

生地の織り方と生地の重さ

冬掛け・合掛け(春秋用等)布団はキルト部分が立体の小部屋になるカセット仕立てです。表の生地と裏の生地の間に間仕切り壁、テープを使ってマチをつくる仕立てです。
カセット(マチ)の高さが羽毛布団全体のふくらみに大きく影響してきます。
肌掛け布団は表生地と裏生地を一緒に縫う、直縫いのキルトです。

キルトのマス目の数

羽毛布団はその厚みに応じてキルト数量を適正にしています。国内寝具メーカーでは冬用羽毛ふとんシングルサイズで横4マスx縦5マス(20マス)が主流です。
見た目は大きく膨らんであったかそうです。
一部の国産メーカーとヨーロッパの羽毛布団は横5マスx縦6~7マスのキルトを採用しているところもあります。細かいキルトでマス目の中での羽毛の偏りを軽減し、ドレープ性も増してきます。
冬掛け布団では中心部分のふくらみはどちらもほとんど変わりません。

間違えてはいけない…羽毛布団の選び方

あたたかさ=人の体温と布団の厚み

どんな種類の掛け布団を使っても、寝床内(ふとんの中の身体との間の空気)の温度は変わりません。
布団の厚みにより断熱効果であたたかさが変わります。
羽毛布団は厚みがあるのに羽毛布団自体の重量は軽いですが、他の素材の布団は羽毛布団と同じ厚みにすると大変重くなります。だから重量に対しての保温力は羽毛布団が一番高いといえます。

どんな掛け布団でも寝床内は一般の人で、だいたい33℃前後になります。同じ温度でも寝床内の湿度が70%を超えると暑いと感じ、逆に30%を下回ると寒いと感じます。
ムレて暑いとあたたかいは違いますよ~

なんてったってきれいな花柄が好き💛

日本で販売されている羽毛布団の多くは光沢のあるサテン生地に花柄やペイズリー柄等がデザインされています。

もともと日本の寝具は呉服(着物)から誕生しているので反物にデザインされた生地を横につないでふとんを仕立てた歴史からきます。それに白のダイヤカットや紗(メッシュ)付きレースのカバーを掛けてたんです。。(懐かしい…)

海外の羽毛布団は基本的に白無地!カバーリングで羽毛布団の顔をつくります。
寝室のイメージにあわせたアソートカラーとして、また季節に応じてカバーリングを変えることで楽しむこともできます。

日本でも最近ではほとんど、羽毛布団のカバーリングは全てを覆うものが主流となりました。せっかくのお気に入りのカバーデザインなのにカバーの下から布団の柄(色やデザイン)が透けて見えたら…幻滅ですよね。
白い布団は汚れる?いえいえ、カバーをこまめに洗濯し、日本人の生活習慣を考えればそんなに汚れるものではありません。

やっぱりポーランド産マザーグースよね♪???

どんな水鳥でも大きいダウン、小さいダウン、未熟ダウン、フェザーを持っています。これをチャンバーで選別するので、マザーグース=Sランクとは限りません。
(だいたい海外ではマザーグースというランクの取引はほとんどありません…)
羽毛布団の価値は中身の重量が少ないのに膨らみの大きいものが良質です。
決して国名や枕詞に惑わされないよう注意しましょう

ハンドピックまたはハンドプラッキング???

動物愛護の問題から生きている水鳥からの手摘みはもう10年以上も前から禁止されています。
羽毛布団で使われる水鳥羽毛は食用として出荷されるときや、ブリーディングの役目を終えて家畜等のえさとして処分されるときにのみ採取することができます。

アレルギーがあるので羽毛布団は使えません!?

ご自身やお子様でアレルギーで悩まれている方も多いかと…
アレルギー体質=羽毛布団は使えない
と、誤解されている方が多いと思われます。
まず、ダウンジャケットを着ることができる(アレルギー反応がない)人は普通に羽毛布団を使用することができます。
動物の毛のアレルギーの場合はお医者様と相談してみましょう。
その他にも布団(羽毛布団に限らず)にまつわるアレルゲンにはこんなのがあります。

  • 布団を干したときの花粉の付着
    スギ・ヒノキ・ブタクサ等花粉のアレルギー(花粉症)のある方は天日干しにご注意ください。日干しする場合はカバーやシーツで覆いましょう。取り込む際にはブラシ等で払いましょう。
  • 布団をたたいた後のハウスダスト
    側生地やキルト糸の糸ホコリ、中のファイバーが少量出てくることがあります。どんなにストレス発散できたとしても…(笑)布団を叩くことはおやめください。
  • 布団にダニがついた
    ダニの死骸がアレルゲンとなります。どこのお家にもダニはいるものですが…布団ってダニにとっては居心地のいいところなんでしょうね。
    ダニの予防にはふとんを清潔に保ち、カバーをマメに洗濯することが一番。抗菌・防臭・防虫(防ダニ)カバーを使っているから洗濯しなくても大丈夫!ではありません。

品質表示にウソはありませんから・・・そこからわかること、隠れていること

羽毛布団には家庭用品品質表示法に基づき、日本語の縫込み品質表示が付いています。法令で決められていますのでそこにはもちろんウソは書けません。(誤表記は消費者庁に連絡、指導や課徴金が課せられます)
かといって、品質表示は最低限のスペックしか明記されていないことが多く、そこに隠されている内容を品物と見比べて検証してみましょう。
ほとんどの場合、おもて面に商品名、サイズ、ふとんがわ(生地の組成)、詰めもの、詰めもの重量と販売者名等が入り、うら面に取扱い方法(絵表示付き)が記入されています。ここではMP100-5という羽毛ふとんを例にとって、内容をみてみましょう。

  1. サイズ
    (わかること)
    150X210cmはシングルサイズ、キルティング加工製品なので多少の誤差があります。
    (隠れていること)
    セミダブルベッドをご使用でも、おひとり様はシングルサイズをご使用ください。
  2. ふとんがわ
    (わかること)
    表生地も裏生地も綿100%の生地を使用しています。
    (隠れていること)
    生地の織り方や加工処理等が書かれていません。基本的に羽毛布団用の生地にはダウンプルーフ加工が施されています。ちなみにこの商品は平織(バチスト)で1㎡あたり75gの世界最軽量クラスです。
    羽毛布団の生地は両面で7㎡以上使うので生地の重さは羽毛布団の重さに大きく影響します。
  3. 詰めものと詰めもの重量
    (わかること)
    ダウン率が95%以上1.0kg入っています。その他の羽毛はフェザー、ファイバー、夾雑物です。メーカーにより異なるケースがありますが、日本では95%は一般的に最高値となります。また1.0kgで他の羽毛ふとんと同等以上のふくらみがあればダウンボールの大きいかなり高品質な羽毛であることがわかります。
    (隠れていること)
    グースかダックか、どこの国のダウンかの表記はありません。リーフレットやお店の方の説明で確認します。原産国はあまり気にしないこと!またダウンパワー(かさ高・フィルパワー)の表記はありませんが詰めもの重量と見た目のふくらみで判断できます。
    MP100-5はポーランドマズール地方のホワイトグースが入っています。羽毛布団のかさ高としては最高ランククラスの20cm以上です。
  4. 製造国
    (わかること)
    スイス工場で加工製品化されています。
    (隠れていること)
    生地の製造国、中の羽毛の原産国は表記されません。
  5. 取扱い絵表示
    2016年12月より取扱い絵表示の表記方法が変わりました。この羽毛布団は中性洗剤と水で洗うことができます。
羽毛布団メディアプラス仕様レシピ

値段の高い羽毛布団と安いもの…いったい何が違うのか?

まず最初にお伝えしなければならないのは、羽毛布団は実際に購入した金額が羽毛布団の価値であることです。
羽毛布団の販売方法として、たとえば30万円のリーフレットを見せながらその3分の1の10万円ですよ♪なんてよくありますが…たいていそのスペックを考えればそのほとんどが10万円程度のいわゆる流通価格であることがわかります。
ちょっと考えれば、10万円で販売しても店側には利益が出るわけですから・・・メーカー希望小売価格とか元上代、値引き率に踊らされないようにしましょう。
もちろん中には訳あり品等でお値打ちなものもあります。

これまでの説明からも、あくまで一般論ですが…
値段の高い羽毛布団が、安い羽毛布団に比べて、中の羽毛も生地も良質ということが言えます。
さて、値段の高い羽毛布団は安い羽毛布団と比べて何が違うのでしょう。

あたたかさ

先に述べたようにあたたかさは値段によっては変わりません
羽毛ふとんは発熱しませんから・・・お店でみるときにはどれも同じように見えます。
その見たまんまのふくらみがあたたかさです。

生地の軽さやしなやかさ

値段の高い羽毛布団は安いものに比べてダウンボールの大きい良質な羽毛が使われます。これにより糸の細い、薄くて軽い生地を使用することができます。

中の羽毛の重量と羽毛布団の総重量

良質な大きく密度の高いダウンボールはたくさんの空気を含むので少ない重量で大きく膨らむことができます。
ですから値段の高い良質な羽毛ふとんの方が、見た目のふくらみに対して詰めもの重量のグラム数が少なくなります

また良質なダウンには細い糸で織った軽い生地を使用することができます。シングルサイズの羽毛布団で7㎡以上の生地を使うので、中の羽毛の重量とともに羽毛布団の総重量が大きく変わってきます

耐久性

新品の羽毛布団はどれでも見た目は同じようにできています。
良質な羽毛布団は中のダウンボールが大きく密度が高いので長い間、かさ高を維持することができます。使用中に摩擦によってダウンボールから羽枝が離脱していくため密度の高い方が膨らみを維持できるのです。つまり5年後、10年後にあたたかさが大きく変わってきます

いい羽毛布団の選び方 まとめ

  1. 産地やマザーグースのような枕詞に惑わされないようにしましょう、使う側には全く関係ありません
  2. 寝室のあたたかさと使う人の体質を考えて布団の厚みを選びましょう…毛布等と組み合わせがベター
  3. 高いダウン率のグースダウン、同じふくらみなら少ない重量の方がベター
  4. ふとんがわは綿か絹の天然素材を…綿でいいと思います。
  5. 同じスペックとふくらみなら、かならず持ってみて総重量の軽いものを選びましょう
  6. できるだけ白または淡い色の無地系を選びましょう
  7. 1年間で1万円と思って使いましょう…10万円以上で10年間、でもたぶんその倍使えます

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