昨日は使い捨てマスクに使われている不織布のお話をしましたが…今日はそのつづきです。
ここ数日、気温が上がったこともありマスクを着けていると暑いという話題が出ています。
マスクの機能とファッション性を考えると…目の下から覆い、顎(アゴ)まで隠すものが主流です。
そうすると顔の多くの面積がマスクで覆われます。これにサングラス、帽子で紫外線対策バッチリですが…
マスクに覆われている部分は温度だけでなく、湿度が大変高くなります。
使い捨てマスクの材料はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルなどの化学繊維を原料とした不織布です。
これらの化学繊維は繊維自体に吸水性はほとんどありません。
特にポリプロピレンとポリエチレンは、
24時間、水につけた時の重量変化(重くなる割合)は0.02%以下ということなので、
ほぼ吸水性はありません。
さらにこの素材の不織布となると、多少の通気性はあるものの水は通しません。
実際にコップの上にマスクを置いて水を入れてみると…
水は漏れてきませんでした。
人の吐き出す息は、熱と多くの水蒸気を含みます。
これがもっとも不快な蒸れ(ムレ)として、マスク内に留まるのです。
寒い時のムレ感はそこそこ温かさにいいとしても、
暑さの中のムレ感…想像してみてください。
また、飛沫や呼気からの水滴がマスク表面につくと、肌が弱くなり肌荒れやかぶれの原因にもなります。熱中症のリスクも高くなります。
夏のマスク着用には注意が必要です。
周りに人がいなければ頑張ってマスクをする必要はないと思いますが…
最後にひとつ不織布を使った布団のお話し、
中身の布団わた(特にウール)が表面の側生地から出てこないように表面生地の裏側に不織布を貼る(裏打ち)している敷きパッドとか肌掛け布団がありますが…
表面の生地素材は大変通気性がよさそうに作ってあります。
もし水を通しにくい不織布を使っているのなら、生地がどんなに通気性があっても、中身の素材がどんなに吸湿性が優れていても機能としては無意味です。
でも、この不織布は品質表示に表記されていないので…わかりにくいかも。
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