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あなたにピッタリな枕とは?枕の選び方
値段が高いから、必ずしもその枕が合うわけではありません。
仰向き寝が多い、横向き寝が多い…寝姿勢でも変わります。
一緒に使っているマットレス等の敷き寝具によっても変わります。
◆ 目次(チャプター) ◆
00:39 自己紹介
01:20 枕の歴史
02:01 枕の重要性とは?
02:52 枕の素材は?
03:26 枕を買い替えるタイミング
04:03 値段による枕の違いはあるか?
05:12 枕のタイプ
05:49 海外の枕
07:09 枕は洗えるのか?
08:07 枕は天日干しして良いか?
08:29 まとめ
◆ 配信内容 ◆
「枕を選ぶときのポイント」を 寝具業界歴35年のプロが解説
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枕はいつごろから使われていた?
現在のイラク付近、チグリス川とユーフラテス川沿いで栄えた世界4大文明のひとつ、紀元前3300年頃メソポタミア文明では石の上に頭を載せて寝ていたという記録があったりするそうです。
時代劇を見てるとかなり高い枕を使っています。
すぐに刀をとれるように横向き寝が多かったと思われます。
マゲもあるので崩れないように…そんなこともあるのでしょう。
横向き寝では肩から首までの長さがあるので、必然的に高い枕になったのではないでしょうか。
枕の重要性
人の身体は凹凸があり、くびれている首の部分を補うことが枕の役割となります。
仰向き寝の場合には肩甲骨と後頭部のくびれの部分をしっかり埋めることが重要です。
横向き寝の場合には肩から首の部分を埋めることになります。
高さをしっかり合わせた後で自分にとってしっくりくる枕を探す必要性があります。
理想的な枕の高さは、
まっすぐに立った姿勢から、少しだけ顎を引いた状態…これが仰向き寝時の正しい枕の高さとなります。
横向き寝では頭のてっぺんから背中にかけてまっすぐな中心線を引けることとなります。
身体の中心線はマットレス面に対して水平になります。
枕の素材
柔らかい枕が好きな人、硬い枕が好きな人…それは人それぞれです。
形が崩れないネックピロータイプで圧倒的に多いのがウレタンフォーム素材です。またラテックスフォームも型崩れがありません。
綿わた、ウールわた、ポリエステルわたのようなワタものは使っているうちに減っていってしまいますが、パイプやポリエチレンも多く使われます。
枕の買い替えのタイミング
枕の中には10年間調整無料とうたったオーダー枕もありますが、個人的には2~3年周期で買い替えることをおすすめします。
基本的にはどのアイテムの寝具も1年間に1万円と思って使うことが、その商品の特製を活かし続ける目安になります。
2万円の枕なら2年間使えば、とりあえず元は取ったと考えるといいですよ。
値段による枕の違いは?
といっても枕で2万円ってそこそこの金額です。
中には5万円とか6万円の枕というのもあります。
逆に数千円どころか千円程度で買える枕もあります。
当然値段が高いといいといわれますが、値段が高いからといって必ずしもその枕が使う人に合うというわけではありません。
横向き寝や仰向き寝といった寝姿勢や、体型によっても使用感は変わります。
マットレスや敷き布団の硬さによっても枕は変わります。
自分の使っているマットレスに合わせて枕を選ぶ
ふだん硬いマットレスを使用している方は、身体の中心線がマットレス面に対して上の方に位置します。
そうすると必要な枕の高さは高くなります。
さらに仰向き寝と横向き寝の必要な高さが大きく異なります。
枕中央部分が低く、両端の高さが高くなっている枕を薦められるケースが多くなります。
枕のタイプ
枕のタイプは大きく分けて「ネックピロー」と「クッション」の2つあります。
どちらがいいというわけではありません。
これも人の好みとなります。
ネックピロータイプ
ウレタンフォームが中心で首にあたる部分が盛り上がっているタイプの枕
クッションタイプ
羽毛やウール、ポリエステル等のワタものが入ったクッションのような形状の枕
ただし枕を選ぶときには…
仰向き寝だけでなく、必ず横向き寝も試しましょう
海外の枕
外国映画やCMによく登場するのが大きなクッションタイプの枕があります。
ベッドのヘッドフレームにクッションを置いて、それを背もたれにして座って本を読んだり、お茶を飲んだり…
たとえばドイツの場合、
枕と言えば80cmX80cmの正方形の大きなクッションです。
それを背当てクッションとしてベッドの上での自分の時間を楽しみます。
実際に就寝時にはそのクッションをマットレス面に平行にして、横向き寝となります。
ヨーロッパの方々は枕やマットレスを試すときには横向き寝で試します。
寝る時の姿勢は
日本人は仰向き寝、海外は横向き寝が多い
80cmX80cmの枕を背中の方まで深く入れて使用したり、2つ折りにして幅80cm奥行き40cmで使用することもあります。
近年ではドイツでもネックピロータイプが販売されており、その枕のサイズは幅80cm奥行き40cmとなります。
枕は洗えるか?
ジャブジャブ洗える枕はパイプ、大きなビーズは洗えます。
ポリエステルわたの枕も洗えるものが多いようです。
ウレタンフォームや天然素材の枕は基本的には洗えません。
ピロケース(枕カバー)をこまめに洗濯をして汚れから守りましょう。
枕にタオルを巻いて使うのもアリです。
枕は寝具の中でも直接肌が大きく当たります。
ヨダレを垂らすこともありますよね。
なので、枕カバーやタオルを洗濯しながら使っていきましょう。
枕の天日干し
ほとんどの素材の枕は布団を天日干しするときに一緒に干すことが可能です。
唯一干せない枕が「ラテックスフォーム」素材の枕です。
ラテックスフォームはゴムの木の樹液からつくられる天然素材ですが、太陽の紫外線で分解され土に還ります。
使っているうちに土に還ったら困りますので…天日干しできません。
◆ プロフィール ◆
ソサンスタイル 寝室デザイン研究所 代表 松本康人
国内寝具メーカーとドイツ寝具メーカー日本法人で32年間勤務していました。
2019年4月に株式会社寝室デザイン研究所を設立、同年11月にマットレスと寝具の専門店「ソサンスタイル」をオープンしました。
日本はもちろん、ヨーロッパやアジアの展示会、工場、さらには農場まで足を運んで得た知識と情報をもとに日本の環境と生活文化に合わせて商品をセレクトしています。
また、上級睡眠健康指導士として定期的に店内イベント、コロナ禍ではオンラインも駆使して睡眠セミナーを開催しています。
企業や学校等のイベントで出張睡眠講座をおこなうこともあります。 寝具と睡眠の専門家。「眠り」に関するあらゆる疑問にお答えします。
<保有資格>
・上級睡眠健康指導士(日本睡眠教育機構)
・インテリアコーディネーター(インテリア産業協会)