眠りのコラム

「睡眠負債」が2017年流行語大賞でトップ10入り!もう3年も前のことです。
多くのテレビや雑誌等のメディアでも睡眠は取り上げられています。

3月(世界睡眠デー)と9月(9/3グッスリー)の睡眠の日あたりでは各自治体で睡眠関連のイベントが開催、講演会などでは中高年者を中心に満席近くまで来場者があったり…「睡眠」に対する人々の関心が一気に高まってきた感があります。でも多くの番組や記事では「睡眠負債」=「深刻な病気」という位置づけで…がん、脳血管疾患、糖尿病などのリスクが高まるとか認知症になるとか…まぁ、コメンテーターが偉いお医者さんなんでしょうがないですね?

そんな中、日本人の睡眠時間は、いまや韓国を抜いて、世界で一番睡眠時間の短い国となってしまいました。

今回、ここでは理想的な睡眠時間はなかなか確保できない現代世代がライフスタイルの工夫で少しでも睡眠時間の確保できたり、よりいい睡眠を得られるように…そんな願いを込めながら、できるだけ簡単にわかりやすく睡眠を紐解いていきます。

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眠らない国ニッポン!世界一寝ない日本人

いまや日本は世界でもっとも睡眠時間の少ない国です。
2018年の経済協力開発機構(OECD)加盟国の15歳~64歳の平均睡眠時間で、韓国を抜いて加盟30か国のなかで第1位となりました。

眠るということ

そもそも人はなぜ眠るのか…?
  1. 脳と身体を休息
  2. 記憶の整理・定着・消去
  3. ホルモンバランスの調整
  4. 脳の老廃物(アミロイドβ)を破棄 など

人は寝ている間に脳がしっかり眠っている状態のノンレム睡眠と目がキョロキョロ動くようなレム睡眠を約80分~110分(人によりかなりバラつきがありようです)を1サイクルとして眠ります。

睡眠中に記憶の整理と定着

このノンレム睡眠とレム睡眠の2種類の睡眠には異なった役割があります。

寝始め当初から2サイクル(約3時間まで)のノンレム睡眠は最も深い眠りとなり、恐怖や嫌なことを忘れてしまう…人にとっては都合のいい記憶の消去をしてくれます。
またこの時には成長ホルモンが分泌され壊れた細胞を修復します。身体の回復や美容のためにも最初の3時間は大切です。

睡眠後半のノンレム睡眠ではさほど深い眠りではなく、ここで自転車の乗り方といったような意識せずに覚えている…体で覚える記憶が固定されていきます。

一方でレム睡眠では、いつどこで何をしたというエピソード記憶を定着させます。古い記憶と新しい記憶の紐付け作業や索引つくりもこの時です。

〔参考〕

レム(REM)睡眠は急速眼球運動(Rapid Eye Movement)を伴う睡眠のことで1953年に発見されました。レム睡眠は哺乳類と鳥類にしかありません。大人になるとレム睡眠は睡眠全体の20%程度ですが、なにもが新鮮の新生児は50%がレム睡眠です。

赤ちゃんの睡眠

ちょっとむずかしいけど…身体と睡眠のメカニズムを知ろう

人の体内時計

人の体内時計(サーカディアンリズム)は地球の自転にあわせた時計遺伝子を持ち1日が24時間よりも少し長くなります(長い人で25時間)。
サーカディアンリズムにより通常の生活習慣に合わせて体温変化やホルモン分泌がおこなわれます。これを明るい光を浴びることにより体内時計をリセットし24時間周期の生活に調整します。

睡眠とメラトニン

メラトニンとは脳の松果体から分泌される睡眠ホルモンです。
暗くなると分泌され、500ルクス以上の光で抑制されます。
サーカディアンリズムを司る眠りに重要なホルモンで、朝、太陽の光を浴びると体内時計がリセットされ、活動モードに切り替わります。

目覚めてから約15時間後に再び分泌が始まり、その作用で深部体温が低下して休息に適した状態へ導かれていきます。

メラトニンは抗酸化作用により細胞の新陳代謝や疲労物質の除去、病気や老化の予防に大変注目されているホルモンなんです。

睡眠と成長ホルモン

成長ホルモンは眠り始めの3時間に分泌し、ピークは入眠1時間後です。
深部体温の低下で睡眠深度が深いほど多く分泌されます。
睡眠不足で成長ホルモンの分泌が減ると、肌の老化や脂肪の増加を招くことも…

1日の体温変化

人の体温(深部体温)は起床から約11時間後に最も高くなり、約22時間後に最も低くなります。体温が低下するときに眠くなります。

いい眠りからいい毎日♪いい毎日からいい眠り♫

毎日の生活習慣をちょっと見直していい眠りを
現役世代(20~50歳代)の眠り

こんな生活ができれば…それでも睡眠時間は7時間半です。

07:00 朝起きたらカーテン等を開け明るい光を
07:30 朝食はしっかり
08:00 午前中に外に出て日の光を浴びる(ストレッチ等で体を動かす)
09:00 仕事! 
12:00 ランチたいむ 
13:00~17:30 仕事!
午後に10分~20分程度の昼寝
(目を閉じるだけからスタート)
18:30 軽く汗ばむ程度の運動
19:00 ディナー&だんらん たいむ
21:30 ぬるめの風呂でゆっくりと
22:00 リラックスタイム
(照明は暖色系の光で…カフェインやお酒は控えましょう)
23:30就寝(TVやPCは見ない)

一般的な日中行動型の人の体温は夕方に最も高くなり、明け方に最も低くなります。
寝つきをよくするためには…

  • 体温の高い夕方に30分程度の軽く汗ばむような運動をする
  • ベッドに入る2~1時間前までにぬるめのお風呂(38~40℃)で20分程度つかる

就寝前に体温を上げておくことで体温低下とともに眠りやすくなります。

質の高い睡眠のために…寝室環境を整えましょう

寝床内気候と寝室の温度と湿度

寝具と身体の間にできる空気層の温度と湿度の状態を寝床内気候といいます。理想的な寝床内気候は温度32~34℃、湿度40~60%です。
一般的な日本人の感覚は中性温度(裸で暑くも寒くもない)で約29℃。睡眠中は深部体温が下がるので着衣や寝具により少し高めの33℃前後が望ましいとされます。

寝床内気候を適正に保つための寝室の最適な温度と湿度は夏場で26℃以下、寒い冬で16~19℃で湿度は50%前後となります。エアコンや暖房器具、加湿器を使って調節しましょう。

自分に合った寝具を使いましょう

近年は有名アスリートを起用した大手メーカーのマットレスのTVコマーシャルをよくみます。
睡眠にこだわるアスリートが紹介する寝具…確かに良さそう??最初の火付け役になったのが元ヤンキースの松井秀喜さんがアメリカに渡るときにテンピュール枕を抱えて空港に現れたときでした。

そんなところから寝具は枕の見直しからというのが定説となりました。現在では自身の体型からPCで自分に合ったオリジナルの枕を作ってくれるというサービスも普及しています。(あまり勧めませんが…)

枕より大切なのがマットレスです。30~40年ほど前には腰や肩のために、「せんべい布団」のような硬い敷き寝具が良いとされていましたが、現在では身体の曲線に合わせてある程度沈み込むマットレスが主流です。

体圧をしっかり分散して床つき感がないマットレスは7cm以上の厚みが必要です(ワタものはヘタる(つぶれる)のでウレタン・スプリングコイル・ラテックス等)。

自身の睡眠スタイル(仰向け寝・横向き寝・うつぶせ寝)にあわせて負担のないマットレスを選びましょう。
またより気持ちよく眠るためには睡眠中の汗を吸収する敷きパッドを使用します。吸湿性の高いウール・コットン等の自然素材がおススメです。

そして自分に合うマットレスを決定してから、首の部分の隙間を埋める目的で枕を選びます。首に負担のかからない枕を選びましょう。

眠りにいい寝室のつくり方
寝室の照明
寝室の音環境